介護業界にも『外国人助っ人』が・・・
スポーツの世界では外国人が来日して、チームの力になっています。
Jリーグであれば、古くはジーコ(鹿島)やストイコビッチ(名古屋)、現在だとイニエスタ(神戸)などなど・・・
プロ野球だとバレンティン(ヤクルト)、カブレラ(西武)、バース(阪神)…
他のスポーツでもさまざまな国より来日した外国人が活躍して、そのスポーツを盛り上げたり、発展に貢献をしています。
そしてその方々を総称して、我々日本人は『外国人助っ人』と呼びます。
近年、介護業界においても外国人の受け入れが進んでいます。
2021年の介護福祉士養成施設における、外国人留学生受け入れ数は2189人でした。2017年に591人だった数は約3.5倍になっており、国別にみるとベトナムが最も多くて750人、次いでネパール620人、中国254人、フィリピン187人、インドネシア133人…と受け入れる国も多くなってきていて、計28か国となっています。
しかし、スポーツ界との大きな違いは、『外国人助っ人』というよりも、人材不足を補うための一つの方法と考えられています。
実際、多くの介護関係事業所の方と話をすると、介護職員の不足と、職員が入っても定着しないということが出てきます。結婚や出産などのライフスタイルの変化で退職してしまう方もいれば、人間関係への悩み、職場への不満など、退職する人はそれぞれの理由があるのでしょう。
そこで国は介護人材確保のため、「介護職員処遇改善加算」のような待遇の改善と並んで、外国人の導入による人材不足を補う方向に本格的に取り組み始めています。
では介護現場で戦力となる外国人を増やし、養成するためにはどうしたら良いのでしょうか?
本人のポテンシャルや真面目に取り組むことができる姿勢は当然必要でしょう。そして、それと同じくらい大事なのは、受け入れる側です。海外で働くというのは、誰も知っている人がいない場所に住み、仕事以外の時間も孤独な状況になってしまいます。仕事を離れてストレス発散をするということも、簡単に出来ません。
スポーツ界に来る海外の大物選手も、日本の生活に馴染めなくて力を発揮できずに退団してしまうケースもよくあります。
現在の介護業界では、ご利用者やご家族が外国人の介護士をみると、最初はおそらく「外国人だけど大丈夫かな?」という目で見るでしょう。それを微妙に感じ取った外国人は心が折れてしまいます。だからこそ職員のサポートが必要であり、職員自体が、「外国人だから、できないよね」「コミュニケーションが難しいな」と思って、一線を引いてしまうと、きっとうまくいきません。
国が違うと、言語だけではなく、考え方や文化、マナー、習慣が違うのは当然です。
いかに仲間として受け入れるか、それは事業所の上の立場の考えではなく、一緒に現場で働く人たちの姿勢が大切です。
介護職員の退職理由の1位は「人間関係の問題」のようです。日本人同士ですら、現場で上手く人間関係が行かない現状の中、外国人が安心して働くことが出来るようになるためには、とても険しい道のりです。馴染むことができるように、受け入れる側がしっかりした環境を作ってあげることが大事になります。
グローバル化がすすめられている世界の中で、介護業界は明らかに遅れています。ようやく介護業界もそうなってきたのではないでしょうか?我々日本人の介護業界にいる人々の考えが、外国人を人材不足を補う手段としてではなくなり、受け入れ態勢が構築されることによって、イニエスタのような『外国人助っ人』として迎えいれることとができる日が来るのかもしれません。
多くの外国人の方が介護業界の発展のために、力を発揮してほしいと思っております!
※外国人受け入れのためには、まずは自分自身がしっかりと勉強をして、知識をつければいけないと思います!
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